今学期プリンストンで受けた授業の振り返り
この記事はISer Advent Calendar の18日目です。
プリンストンは先週の金曜日から冬休みなので、休みを使って叔父と叔母の住むシアトルにきています。めちゃくちゃ雨が降る気候、美しい港、思ったより悪めの治安・・・今まで訪れたどの都市ともやっぱり違って面白いです。
冬休みの後には試験があったり、レポートの提出期限が来たりするのですが、基本的に秋学期の授業はもうこれですべて終わりです。せっかく学科の同期のAdvent Calendar に入れてもらったので、今日はCSの授業を中心に今学期に受けた授業を振り返っていきたいと思います。
COS 326 Functional Programming
概要
文字通り、関数型プログラミングについての授業です。OCamlという関数型言語を題材に、
を主に扱います。 教えてくださったのはAndrew Appel先生。 Modern Compiler Implementation in ML という著書が有名で、東大の授業でも使われています。
授業HP
COS 326: Functional Programming (Fall 2019)
受講理由
日本にいた時から知っていた先生の授業を受けてみたかった、というのが大きいです。また、この授業が春学期に予定されている Programming Language という大学院生向けの授業の履修要件であったことも理由の一つです。OCamlによる関数型プログラミング自体は東大でもやっていたのですが、日本で受けた授業がどのくらいこちらの授業の内容をカバーしていたのか自信がなかったので履修を決めました。
感想
結論から言えば、難しくはなかったです。少なめに見積もっても、授業でやったことの7割程度はすでに東大でやったことだったと思います。
基本的なOCamlの言語仕様については当然すでに触れていましたし、証明は機械的に関数適用を置き換えていけば明らかなものが多かったのであんまり頭を使うことがなかったような気がします。ちょっと後悔もありますが、そのおかげで色々辛かった最初の2ヶ月を乗り切れた面もあるのでよしとしましょう。
とはいえ、東大ではやっていなかったものもあります。例えば課題は割と実用的なアプリケーションっぽいを作るものが多く、うまいこと並列処理をしながら与えられたHTMLの束にインデックスを貼ったり、遅延評価を使って無限の大きさのスプレッドシートを作ったりするのは楽しかったです。
また、東大にいた時よりもModuleなど一部の機能についての理解は深まった気はしますし、来学期にやるであろう「プログラムについての証明」の入門編としても辛すぎずちょうどよかったのかなあとも思います。
余談ですが、Appel先生はなぜかプリンストンの3年生にあんまり人気がありません。別に授業が悪いとは思わなかったので不思議に思っていたのですが、よくよく聞いたら2年生むけの(ほぼ)必修授業を受け持って、先生の専門に全然関係ないので適当にやっていたかららしいです。どこかで聞いたことある話だな・・・
COS 429 Computer Vision
概要
コンピューターに画像or動画を投入してなんか情報を得ようぜ!っていう分野の授業です。CGなどの画像・動画を作りだすComputer Graphicsとはまた違う分野らしいです。
講義の2/3はComputer Visionの世界で使われてきた古典的なアルゴリズム(機械学習を含む)についての説明、残りの1/3はディープラーニングの基礎とそのComputer Vision への応用、という流れで講義が進みました。
担当はOlga Russacovsky 先生。女性の先生です。 ImageNetというデータセットとその上での画像認識コンペティションについてまとめた論文のFirst Authorで、13721 という意味のわからない量の引用があります。
授業HP
COS 429, Fall 2019: Course Home
受講理由
実は東大の先生に1人だけプリンストンの先生を紹介していただいたのですが、その先生はComputer Graphicsの先生でした。当時は違いがわかっていなかったので、せっかくなのでということでComputer Visionを受講しました。
感想
前半はかなり面白かったです。割と単純なアルゴリズムでも、顔認証などの一見複雑な問題に対してかなり高い精度が出せるのが驚きでした。
一方で、後半のディープラーニングの授業はかなり基礎的な内容が多く、僕でももともと知っていることが多く退屈でした。さらに、前半で説明された多くの問題は結局ディープラーニングのネットワークに突っ込んだ方が高い精度が出たりすることもわかって残念でした。しかし、この時代に「コンピューターサイエンスを専攻しています」と名乗るためにはやはりディープラーニングの基本の基本くらいは頭に入れておいた方がいいような気がするので、それができたのはよかったです。
宿題は「顔認証プログラムを作れ」などの一見大変そうなものが多かったのですが、蓋を開けてみるとほとんどの部分をTAさんが書いてくれていて、ところどころある Fill here!
って書いてあるところを埋めるだけでよかったのでそんなに大変ではありませんでした。それでいて結構視覚的にわかりやすく結果が出たので、毎回楽しむことができました。ディープラーニングのBackpropagation (逆伝播) を自分で実装する課題もあり、頭でわかっていたつもりの内容についてさらに理解が深まりました。
ちなみに、去年まではディープラーニング以外の課題は全てMATLABで書かれていたそうですが、今年全てコードをPythonに入れ替えたそうです。TAの皆さんの尽力に頭が下がります。彼らの多くは中国からきた僕と年の近いPh.Dの1年生なので、僕ももっと頑張らないとなあという気持ちになりますね。
これから期末試験の代わりのFinal Projectがあります。僕は友達の韓国人と一緒にやる予定です。彼はTensorflowのContributorで、話せば話すほどすごいなあと思える人なので、一緒にプロジェクトができるのがとても楽しみです。
COS 432 Information Security
概要
これもその名の通り情報セキュリティについての授業です。前半は共通鍵暗号・公開鍵暗号やDiffie-Hellman 鍵暗号など、通信のセキュリティを支える基本的なアルゴリズムの紹介がメインでした。後半はWebセキュリティ、ネットワークセキュリティ、暗号通貨などのバラバラなトピックについてそれぞれ講義がありました。
講義をしてくださったのはEdward Feltein先生。アメリカの連邦取引委員界の最高技術者だった方らしいです。すごすぎてよくわからないですね。
授業HP
受講理由
セキュリティに詳しい学科同期にFelten先生について教えてもらったのが理由の一つです。スイスから来た交換留学生たちも受講するということだったので、一緒に受けることにしました。
感想
今学期とった授業の中で一番好きかもしれません。まずFelten先生がカッコ良いです。シャツの袖をまくって一言一言はっきりと講義をするところが非常に様になっています。年をとったらああいう風になりたいなあと思わせてくれる人です。
授業の内容も非常にわかりやすくてよかったです。特に前半は、
「AがにBに第三者に情報を漏らさずにメッセージを送りたいとしよう。でも、『第三者に情報が漏れる』ってどういうことだろうか?ここでは、『中間攻撃者Mが◯と◯の違いを〇〇%以内の確率で見分けられること』と定義しよう」
といった感じで、「安全」や「秘密」という曖昧な問題をしっかり定義に落としこんで一歩ずつ話を前に進めていくことが多くて、楽しむことができました。
反面、後半の講義は個別のトピックを1回完結で1つづつ扱っていくので、ちょっと散漫な感じがしました。しかし、宿題は
など、実践的なものが多くて楽しかったです。授業HPから誰でもダウンロードできるので、年末時間のある方は挑戦してみてくださいね。
HIS 270 | AMS 370 Asian American History
概要
アメリカのアジア系住民の歴史の授業です。19世紀の中国人排斥運動から始まり、1940年代の日系人強制収容、20世紀後半のベトナム系・カンボジア系の難民の話など、幅広い年代・民族をカバーしています。
講義に加えて少人数制の授業(Precept)もあり、毎週事前に資料を読んできてからその内容についてディスカッションを行います。
担当はBeth Lew-Wiliams先生。おじいさんが中国からの移民らしいです。
授業HP
なし(あるにはありますが、プリンストンのIDでログインしないと見られません)
受講理由
僕たちには一人一人Acadmic Advisorという担当の先生がついて、学期が始まる前にその先生と履修について相談することができます。僕の担当は Brian Kernighan先生という方なんですが、この方はコンピューターの世界の歴史に名が残るような偉大な方なので、僕はこの方のいうことならなんでも聞こうと思っていたのですが、いざ相談に行ってみると
「Koki! せっかくだから Humanity の授業もとった方がいいよ!これとかいいんじゃない?」
と言って全く考えていなかった歴史の授業をオススメされました。僕はもともとコンピューターサイエンスの授業以外をとる気はあまりなかったのですが、せっかくオススメしていただいた授業を取らないわけにはいきませんでした。
感想
結論から言えば、これが一番とってよかった授業かもしれません。
メインのトピックはAsian Americanなんですが、実際は黒人やラティーノといった他のマイノリティも比較のために何度も登場するので、実際に学べるのはアメリカのマイノリティの差別の歴史です。いかにマイノリティが一貫しない論理に基づいて差別されてきたか、その差別がどのように収束していって、どのような形でまだ残っているか・・・ ある意味アメリカだからこそ学べるこの問題について学べたことは本当に意義深かったと思います。
また、全く新しい分野の授業を受ける経験ができたのもよかったです。週100ページの英語のリーディングに苦しみながらも手を抜きながら全体像を把握する方法を見つけたり、最初は全く発言できなかったディスカッションで徐々に下手くそな英語で授業に貢献できるようになったり、慣れない歴史のレポートの方向性をTAと話し合いながら見つけていったり・・・今まで経験したことに挑戦しながら、自分の成長を実感できた授業でした。
この違いが国によるか、教科によるものかはよくわかりませんが、日本にいたら絶対に経験していないことは確かです。留学してよかったなあと思える授業でした。
IW08 Empowering the Citizen Scientist
概要
プリンストンのコンピューターサイエンスの3年生には、自分で考えたプロジェクトを学期を通して行い、プレゼン・レポート執筆をする Independent Work という授業があります。本当は全員が一人一人教授に直接自分のやりたいことをメールで伝えて、アドバイザーになってもらうのが理想なんですが、経験がないとなかなか難しいものです。そういう人に向けた授業がIndependent Work Seminarです。これに参加すると、あらかじめ用意されたトピックに基づいて8人ほどでまとめてアドバイスを受けられます。
僕が選んだテーマは、"Empowering the Citizen Scientist"。 研究組織に属さずに集まって科学的成果を出そうとしている "Citizen Scientist" のみなさんをコンピューターの力で助けようぜ!っていうのが主な内容です。
アドバイザーはDavid August先生。本当はコンパイラが専門らしいのですが、内容的にコンパイラについてやっている人はいなかったので、一般的な研究の進め方、発表の仕方についてアドバイスをいただきました。
授業HP
Independent Work Seminar Offerings - Fall 2019 | Computer Science Department at Princeton University
受講理由
こちらにきたばかりの時はアメリカの大学院にいくことを結構真剣に考えていました(今もなくはないです)。そして、そのためにはそろそろ何か研究のようなものを始めないとという焦りがありました。
そのためにIndependent Workはうってつけだったのですが、かといって何かアイデアがあるわけでもなかったので、適当なIndependent Work Seminar に入れてもらいました。
やったこと
ある友人がShojinmeat Projectという人工培養肉を作っている団体に所属しています。彼に何かできることはないかヒアリングをした上で、ディープラーニングを使った自動細胞カウンターを作りました。
感想
やっぱりただ宿題をやるのとはわけが違いますね・・・授業を受けながら自分でテーマを決め、データを集めて、実験して何かしらの結果を出すのは大変でした。例えばどんな困難があったかというと、
- 使うデータセットを見つける前にテーマを提出してしまったのですが、そのあと全く細胞画像が見つかりませんでした。色々な人に聞きまくっていたらたまたまあった方に画像を提供していただけました。ありがたかった・・・
- いただいたデータはただの画像なので、細胞の位置の正解データを手で付け足してあげる必要があります。最終的には、8000個以上の細胞の位置を手動でラベル付けしました。作業中はずっと頭の中が空っぽでした。
- 始めた時はディープラーニングに不慣れだったので、正しい作法を覚えていくのが大変でした。自分のラップトップのCPUで学習をしようとしたらPCの動作が尋常じゃないくらいガクガクし、充電器を繋いでもなお充電が減っていくほど電力を消費し始めて頭を抱えたのはいい思い出です。
- モチベーションを保つのが大変でした。なんとなく始めたプロジェクトだったので、10月あたりには「あれっ、俺これ全然やりたくないな・・・」という気持ちが芽生えてきて結構辛かったです。とは言え、成果がこんな風に目に見えるようになって来てからは楽しむことができるようになりました。
慣れない環境・慣れない分野で1から考えたプロジェクトがなんとなく形になった、ということは自信に繋がりました。 これから20ページの Final Paper を書かないといけないんですけど、頑張って乗り切りたいと思います。
全体を振り返って
全体的に言えば、授業は面白かったです。特に、Independent Workを中心として「ざっくりテーマが投げられてやることを自分で考える」課題が日本と比べて多く、それとしっかり向き合うことで力がついた気がします。
反省点としては、 - Application 寄りの授業ばっかりとってしまいました。全体的に授業自体が難しい、理解できないということはあまりなかったのですが、それは理論の授業をとっていないからな気がします。プリンストンは理論に強い学校だと周りの学生が口を揃えて言っているので、次回はもっと理論の授業を増やしたいです。
- 授業を選ぶ基準が、「自分がやりたいから」というより「あの人が言ったから・・・」だったことが多かったように思います。特にComputer Visionは紹介してもらった先生になんとなく近づきたかったというだけがとった理由ですし、Independent Work もそれに寄せたテーマを選んだ部分があります。その結果途中だいぶ辛かったので、やはり自分の興味を優先するのは大事ですね・・・。来学期はもっと自分は何をやりたいのかをちゃんと考えて授業を選ぼうと思います。
今学期の振り返りはこんな感じですね。うまくいかなかった部分も多いですが、「まあ最初の学期だし」といって自分を慰めています。とりあえずはこれからのレポートと、迫り来る期末試験を乗り切りたいと思います。
Advent Calendar の方では、明日はEnjapmaくんがゲームの話をしてくれるそうです。お楽しみに!
東大とプリンストンを比べてみた
この前寮の部屋から見えた朝焼けがめちゃくちゃ綺麗でした。
今週はプリンストンの日本人学生がやっているブログ、「プリンストン大学を知ってもらい隊!」に投稿したのでそちらをみてください。 1年生からプリンストンでやっているみんなが色々と投稿してくれているので、他の記事も面白いと思います。
東大とプリンストンを比べてみた
パーティー
最近日本食が恋しすぎたので、自分でカレーを作りました。カレーは誰がどう作っても美味しくなるのが素晴らしいですね。ご飯がちょっと粉っぽくなってしまったのが反省です・・・ 今日はプリンストンで開かれるパーティーの話をしたいと思います。
プリンストンのパーティー文化
アメリカにはパーティー文化が深く根付いていますが、ここプリンストンも例外ではありません。プリンストンにはEating Clubと呼ばれる学生用の私設食堂がいくつもありますが、次の日に授業がない金曜・土曜には基本的にどこかのクラブでパーティーが行われています。街に娯楽が少なく、いつも多くの課題に追われているプリンストンの学生にとって、週末にこうして飲んで踊ることは重要な楽しみの一つのようです。
パーティーの日の流れ
Pregame
パーティーの日には、夜の9~10時ごろからPregameと呼ばれる飲み会がそこかしこで開かれます。これは各々酒などを持ち寄って、寮の部屋や地下のコモンスペースで少人数で談笑するものです。パーティー本番を前に、先にアルコールを入れていくわけですね。
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僕は他の交換留学生たちのPregameに混ぜてもらうことが多いです。ヨーロッパ人たちはみんな結構飲むので、下手に付いて行って潰れないように気をつけています。
Eating Clubへ
その後しばらく飲んで、12時を回ったあたりからみんなゾロゾロとEating Clubに移動し始めます。
この動画をとった日はThanksgiving と呼ばれる休暇の直前だったこともあり、結構人が多かったです。
中に入るとこんな感じ。Clubのメンバーしか中に入れない場合もあるのですが、ここはプリンストンの学生証さえ持っていれば入れるクラブなので、かなりの学生が集まっているのがわかると思います。
中には基本的にどこでも大きなダンスフロアがあり、それに加えてDrinking Game をするためのスペースがあったり、ゆっくり談笑できるスペースがあったりします。
写真+動画で雰囲気が伝わるといいなあ・・・基本的にタダでお酒がいくらでももらえるので、みんな結構なペースで飲んでいます。そのせいか、たまに外に救急車が止まってたりするときもありますね・・・
ダンスフロアで驚くのは、みんな結構ちゃんと踊れていることです。授業で見たちょっと大人しそうな子なんかも結構激しく踊っていたりします。まあわざわざ夜にクラブに来る人々なので当然といえば当然ですが、やっぱり文化の違いを感じます。僕も頑張って合わせて踊ろうとしているのですが、やっぱり頑張ってる感が抜けないです。
談笑するスペースではお酒を片手にゆっくりしている人がほとんどですが、何とは言わないですが吸っている人もちらほらいてびっくりしました。あんまり隠すそぶりもないので、日本の人々とはそういったものへの認識が違うんだろうなと思います。
その後
その後、多くの学生は大体2~3時くらいまで踊ったり飲んだりしてから自分の部屋に帰るようです。金曜、土曜にはFrist Food Gallery というところが午前3~4時まで空いているので、そこに寄り道して夜食を食べていく人もいます。
この時間まで活動しているので、プリンストン生の土日の朝は遅いです。例えば、朝に食堂が開くのが10:00からだったりします。初めて来た時はなんでこんなに遅いんだろうと思っていたのですが、今となっては納得です。
と、いうわけでパーティーについて紹介しました。僕にとっては、一番文化の違いを身に染みさせられる瞬間です。いつの日か慣れるのだろうか・・・
それではまた来週。
銃を撃ってきました
こんにちは。こちらの寮の部屋は学生証で開くオートロックなのですが、先日なんと1日に2回も学生証を持たずに部屋を出て締め出されてしまいました・・・2時間前にマスターキーをくれた方とまた顔を合わせた時は本当に恥ずかしかったです。こっちに来てから最初の2ヶ月は1階も締め出されなかったのに、気が緩んでるのかな・・・
先週の土曜日にShooting Range (ライフルの射撃練習場)にいってきたので、今日はその話です。(決して街中でぶっ放した訳ではないですよ!)
事の発端
急にこんなところに行くことになったのは、友人に誘われたからです。スイスから来た同じ交換留学生に、「今度の土曜日Shooting Rangeに行くんだけど一緒に来ないか」と言われました。彼はスイスで兵役の経験があり、スイスのShooting Rangeにも行ったことがあるそうで、「俺が教えるから大丈夫」的なことも言ってもらったので、ビビりながらも参加することにしました。
建物
当のShooting Rangeは学校からUberで1時間弱くらいのところにあります。
建物に入るとこんな感じです。ヘッドホンなどの射撃用グッズや、銃や弾そのものが売られています。ちらっと見てみたのですが、安いのだと$500、 高くなると$5,000くらいの価格帯でしたね。以外とお手頃価格です。
他にも、「あの悪名高いライフルは実はそんなに人を殺してないんだぜ!」っていう張り紙があったりしました。
事前練習
実際に銃を撃つ前には、まず色々なことが書いてある誓約書のようなものにサインをする必要があります。お酒を飲んでいない、犯罪歴がない・・・などの確認から、「銃が原因で人を怪我させたり怪我したり殺されたり殺したりしたとしても我々は責任取らないけど大丈夫だよね?」という項目まであり、ちょっとサインをするのに勇気がいりました。
その後も念入りな講習があります。最初に銃の扱い方についてのビデオを見て、その後撃てない銃を使ってフォーム確認といった流れになります。全部で1時間弱くらいはかかったかな?僕は正直ビビりまくっていたのでありがたかったです。
ポイントは色々あるのですが、大事なことは
- 絶対に銃口をターゲット以外に向けない
- 撃つ直前以外は引き金に指をかけない
- 銃から手を話すときは必ず弾を全部抜く
くらいですかね。僕もこれを守ることで、少なくとも事故は起きないだろうという安心感は得られました。
本番
中はこんな感じです。
横についてくれるインストラクターさんの指導を受けながら、奥の方にある的を狙います。払った値段で撃てる弾数も決まっていて、僕たちは50発だったかな?結構銃声が大きく響くのでヘッドホンを、打ち終わった弾の薬莢(火薬の入れ物)が飛んでくるのでメガネをつけることが必須です。
僕がやった時の映像がこちらです。
本当に引き金を引くだけで一瞬で的が射抜かれるのでびっくりしました。ただ、引き金を引く瞬間に力が入ってしまうと銃口がぶれて狙いがそれてしまいます。僕はずっと緊張で変な力が入っていたのでなかなか狙うのは難しかったです。
途中から扱う銃がちょっと重いものに変わったんですけど、ますます引き金を引くときに力が入るようになってきて狙いがぶれてしまいました・・・その後は逆に力を抜こうとするあまり引き金が引けなくなったりもして、色々と大変でした。
最終的に、僕の射撃結果はこんな感じになりました。
七面鳥の周りの5つの的と七面鳥の頭がターゲットなので、これは相当ひどいですね・・・あのスイスの友達は綺麗に的の中央部分にほぼ全弾を当てていたので経験の差を感じました。
と、いうわけで非常に興味深い体験ができました。発砲すること自体は想像よりもはるかに簡単だったので、やっぱりこれが誰でも買える社会というのはちょっと怖いですね・・・
射撃ゲーム自体はそこそこ楽しく、今回の結果は結構悔しかったのでまたリベンジするかもしれません。
それではまた来週!
サンフランシスコ、ボストンとちょっとだけニューヨーク ~ Fall Recess③
寒い!こちらは11月とは思えない寒さです。どのくらい寒いかと言うと、噴水が凍るくらい。
最初に見たときはあまりのことにおもわず笑ってしまいました。1月とか人が生きられる気温なのかな・・・
今日で旅行編は終わりです。
サンフランシスコ
行った場所
Loop Now Technologies
前回話したようにFacebookにお邪魔した後、次に向かったのは Loop Now Technologies というスタートアップです。今年の3月にローンチした FireWork という動画アプリを中心に開発しており、すでにものすごい額を調達しています。(詳細は調べればすぐに出てくると思います) たまたま最近知り合った日本人の方がこちらで働いているということで、ご好意でお邪魔させていただくことになります。
会社があるのはRedwoodという街です。サンフランシスコ1日目に訪れた地域とは打って変わって、低めの建物が並んでおり、庶民的な雰囲気が漂っています。
そんな中、食料品店やレストランが並んでいる通りの一角にオフィスがありました。許可をいただいて中の写真を撮ったのですが、ちょっと載せていいものか自信がないのでやめておきます。
オフィスは2階建てで、50人ほどの社員さんがいらっしゃいました。(ハロウィンの前日ということで結構仮装している方もいました)。当たり前ですが、広大なキャンパスに何千人という社員を抱えるFacebookとは違い、社員同士の距離がかなり近い印象を受けました(日本のスタートアップも一緒ですね)。ただ小規模ながら仮眠室が用意されていたりして、サンフランシスコのスタートアップでの働き方の激しさを感じることができました。
その後オフィスでFirework自体やその将来的な展望についてお話をいただきました。エンターテイメントという難しいジャンルでどう競合と差別化し、どう収益を得ていくのかなどのお話は非常に興味深かったです。これから日本でもどんどんマーケティングしていくそうなので、みなさんお時間があればダウンロードしてみてくださいね。
先ほどのLoop Now Technologiesで働いている方の奥さんがGoogleに勤めていらっしゃるということで、ラッキーなことにGoogleのオフィスも案内していただくことができました。
実は僕はLAに向かう飛行機の中で The Internshipという映画を見ていたのですが、この舞台がまさしくこのGoogle オフィスということで、聖地巡礼が非常に楽しみでした。
Googleのオフィスは非常に広大で数え切れないほどの建物があるのですが、今回案内してもらったのは "Main Campus"。初期からある4つのビルからなる地域です。
ビルや社員用自転車といった映画に登場したものの実物を見ることが出来て、かなりテンションが上がりました。
中では、山盛りのスナックが置いてある場所やいくつもの無料カフェ、社員用のジムやプール(!)を案内していただきました。Facebookでもそうでしたが、やはりこういった社員用の施設の充実具合は目を見張るものがありました。さらに、オフィスの中が撮影禁止だったのが残念ですね・・・
1時間ほどの滞在時間の割にはかなり楽しむことができました。次はもっと長い時間訪問できる機会があるといいなあ・・・
Stanford University
Google を後にして、次に向かったのはスタンフォード大学です。高校の時にできたシンガポール人の友人がたまたま通っていたので、キャンパスを案内してくれることになりました。
Google - Stanford の移動に思ったより時間がかかり、スタンフォードについたのは19:00過ぎ。辺りはすっかり暗くなっていました。
しかし、暗くてもわかるのはキャンパスの広さです。友人の指定された場所までUberで向かったのですが、キャンパスに入ってからもかなりの時間車に乗っていた気がします。ちなみに、スタンフォード大学のキャンパスの広さはモスクワ大学に次いで世界二位ということです。そりゃ広いわけだ。そんなわけで、学生の皆さんはほぼ全員自転車で移動していました。
その後、友人が食堂まで連れて行ってくれたのですが、その前ではちょっとしたハロウィンパーティーが開かれていました。
自分たちで彫ったらしいかぼちゃのランタンが並んでいる横で踊っている人々を見るのは楽しかったです。ここにはお菓子と飲み物がちょっと置いてあるだけだったのですが、お酒の入ったパーティーもこの後どこかで開かれるということ。この日は水曜日だったのですが、彼らにとってのWednesday night はパーティーの日だそうですね。授業の前日にお酒の入ったパーティーが開かれることは割と衝撃でした。
その後は食堂でご飯をいただいたり、寮を見せてもらったりしました。短い間でしたが会う人会う人がみんな優しく、カリフォルニアの気候もあいまって非常にこの大学が好きになりました。明るいうちに来ればキャンパスの建物をもっと見せてくれたそうなので、早めに付けなかったのが本当に残念です。また来たいなあ・・・
Fisherman's Wharf
この日は午前中を使ってサンフランシスコの北部にあるFisherman's Wharf という港に行きました。なんだか有名らしいのですが、詳細はよくわかりません。
さすが有名なだけあって街並みはかなり綺麗でした。
ここの名物はSourdough(酸っぱい固いパン)に入れたクラムチャウダー ということで、それもせっかくなのでいただきました。パンにスープがしみて美味しかったです。最後に残ったパンを食べる時に手がビチャビチャになりましたが・・・
2時間ほどの滞在でしたが、一番のお気に入りはこのアシカが大量にいる浮島です。
アシカの鳴き声もあいまってかなりシュールな光景だったので、思わず一人で笑ってしまいました。
ボストン
秋休み旅行最後の2日間は、西海岸から飛行機で戻ってきて、東海岸にあるボストンで過ごしました。
宿等
ボストンでの宿はハーバード大学から歩いて20分ほどの場所です。あまり安いところが見つからなかったので、Oakland や Inglewoodの3倍ほどの額を払って広い部屋を借りました。
なんとベッドが3つ。一人で止まるのはちょっと寂しかったですね。
付近はかなり落ち着いた雰囲気の住宅地でした。西海岸の二都市とは全く違います。お金をたくさん払うといいところに泊まれるんだなあという当たり前のことを感じました。
余談ですが、ボストン行きの飛行機が機材トラブルで5時間遅延しました。夜12時に到着の予定が蓋を開けてみれば朝5時。飛行機で2時間くらいしか寝られなかったので、ボストンの1日目はヘロヘロでした・・・
ボストンキャリアフォーラム
1日目はボストンキャリアフォーラムに参加してきました。これは日英バイリンガルのための就活フェアだそうで、主にアメリカに留学している日本の学生が大量に参加します。僕自身が参加した理由も、他の留学している友達に会えるから、というところが大きいです。
見てわかる通り、スーツを着た学生がめちゃくちゃ来ていました。
これだけ日本語を喋っている人に囲まれるのは久しぶりなので、なんだか新鮮な感覚でした。
僕はこういうイベントに来たのは初めてなのですが、うーん、なんというか苦手な雰囲気でしたね・・・。同じような格好をした学生が企業の話をわざとらしく頷きながら聞いてたりとか、志望動機を一生懸命覚えてる子がいたりとか。なんとなく嘘っぽい空気が蔓延っていて、眠くてイライラしていたのもあってすごく嫌でした。多分僕はもう一生こういうイベントには行かないと思います。
とはいえ、いくつかの企業の方と個別にお話しさせていただけたのはよかったです。自分がやりたい仕事、やりたくない仕事のイメージがついた気がします。
ちなみに、キャリアフォーラムの後にある企業の方々にお高いステーキをご馳走になりました。美味しかった・・・
Harvard University
次の日は、せっかく近くに泊まったこともあって言わずとしれたハーバード大学にお邪魔しました。
友人が現在交換留学で滞在しているため、普通の観光客では入れない学生用ラウンジや、図書館の内部などを見ることができて非常に良かったです。
古い西洋風の建物と近代的な建物が同居しているのが印象的ですね。非常に綺麗でいいところでした。しかし、プリンストンからするとハーバードはライバル。「ハーバードより俺らの方が上だ」という話を散々聞かされていた僕も、どんな建物を見ても「プリンストンにもこのくらいの建物あるし・・・」とちょっとだけ対抗心を燃やしてしまいました。
めちゃくちゃ余談ですが、ハーバードの目の前にラーメン屋さんがあったのでお昼はそこで済ませました。美味しかった〜〜。プリンストンにも欲しいですね。
おまけ:ニューヨーク
これで旅行記はほぼ終わりですが、帰りにバスの乗り継ぎでちょっとだけ寄ったニューヨークでデモが行われていたのでそれを載せます。
トランプ反対派?のデモのようなのですが、横に平然と立っている "MAKE AMERICA GREAT AGAIN" のキャップのお姉さんが印象深いですね。
これで3週間に渡る旅行記はおしまいです。次回からは、また学生生活の様子をお届けします。
サンフランシスコ ~ Fall Recess②
前回の続きです!遅れました!
サンフランシスコ
ロサンゼルスをお昼に出発し、午後4時ごろにサンフランシスコに到着、そのまま3日間をサンフランシスコで過ごしました。
宿など
サンフランシスコに到着後は、北東にあるOaklandという地域に泊まりました。ここも本当に安かったので選んだのですが、あとあと調べてみるとやはり全米有数の危ない地域ということでした・・・値段に釣られるとよくないですね。
Inglewoodとは違い、実際に街を歩いてみても汚い、治安が悪いという印象を受けました。路上生活者の方々のテントの列、折れ曲がった標識、なぜかボコボコの車。「危ない地域」ってこういうことなんだな、というのが身にしみてわかりました。
僕が泊まったところはこんな感じです。一つの部屋を屏風?で仕切って三人ほどで使いました。見た目はすごくみすぼらしいですが、個人のスペースが確保できるので以外と僕は好きでした。
ちなみに、OaklandはFacebookやGoogleのある地域とは空港からみてちょうど反対側に位置するので、そういうところに公共交通機関を乗り継いで行こうとすると2時間以上かかってしまいます。そのため、割とUber/Lyftを乗りまわすことが多かったです。$100近く交通手段の為だけに使った日もありました。ロサンゼルスよりちょっとだけ運賃が高かったような・・・
行った場所
AWS Loft
友達に紹介してもらった休学中のプリンストン生が空港から宿までの通り道に住んでいたので、空港に着いてからはまず彼に会いに行きました。
待ち合わせに指定されたのはAWS Loftという場所。どうやらAWS(Amazon Web Service)が運営しているコワーキングスペースのようです。
ちなみに、周りの市街地はこんな感じ。ニューヨークやロサンゼルスのと比べると、石造りの建物が少ないからか街並みの圧迫感が少なく、東京に近い暮らしやすそうな印象を受けました。
AWS Loft の中はこんな感じ。
結構きれいですが、あのAWSが運営しているという割にはこじんまりとしていました。中の設備も、飲み物・スナックは有料の自販機から出てくるなど、そこまですごいものではなかったように思います。
ちなみに、休学中の彼の話だと彼のボスは現在9つの会社を同時に持っていて、彼はそれを全て手伝っているそうです。いかにもスタートアップの街らしいエピソードに驚かされました。
UC Berkeley
2日目は友人に会いに、UC Berkeleyに向かいました。
入り口はこんな感じ。この門は有名みたいですね。
やってきて驚いたのは、人がめちゃめちゃ多いことです。
写真からも雰囲気が伝わってくるかと思います。例えば一番人気のコンピューターサイエンスの授業は2,000人近くの生徒が受講するなどのエピソードもあり、1学年1000人のプリンストンとの違いにただただ驚くばかりでした。 また、キャンパスがそこそこの大きさの街と繋がっていて、飲食店やスーパーマーケットに歩いて気軽に行けるのは羨ましいポイントでした。
その分外からもいっぱい人が入ってくるそうなので、それはそれで大変そうでした(僕を案内してくれた友達は、水筒を外に置いてトイレに行って帰ってきたら外から入ってきた知らないおじさんが中身を飲んでいたそうです・・・)
ここからは、僕がBerkeleyで見かけた面白いものを紹介していきたいと思います。
4.0 Hill
キャンパスを案内してもらっていると、友人が突然足元のマンホールのようなものを避け始めました。結局これが何なのかは聞き忘れたのですが、聞けば「これを踏むとGPA4.0が取れなくなる」という伝説があるようです。
もし踏んでしまった場合は、4.0 Hill と呼ばれるこちらの丘を転がり落ちるとその呪いが解けるということです。
日本の大学ではそこまで成績評価が重視されていないので、学校のこのような伝説にGPAが絡んでくることはまずないような気がします。大学での成績に対する捉え方の違いを感じました。
弁当配達ロボット
キャンパス内では、自動走行ロボットが至る所を走っていました。
これは弁当を自動で運んでくれるロボットらしく、アプリから注文することも可能ということです。ディスプレイに映った目から読み取れる表情が可愛いですね。
ちなみに、ロボットが溝にはまったりして動かなくなることが多々あるらしく、そんな時は横を歩いている学生が助けてあげるそうです。なんてほっこりするエピソードなんだ・・・
リス
Berkeleyにもリスがいたのですが、プリンストンにいるリス達とはだいぶ印象が違いました。人をみると急いで逃げていくプリンストンのリスとは違い、こちらのリスはのそのそ近づいてきます。心なしか太っているような気がするので、おそらく餌付けでもされているのでしょう。
そんなこんなでキャンパスを十分回り、夜は友人の寮でご飯を食べ、その後は東大からの留学生達にワインを持ってきてもらって飲み会をしました。
驚いたのは、寮のスタッフの方が年齢確認の見回りに来たことです。プリンストンではほぼお目にかかったことがないので、やはり大学ごとのポリシーの違いを感じました。
2日目はFacebookで働いている方のご好意で、オフィスを訪問させていただきました。
この標識が有名ですね。
オフィスはこのように外からは閉ざされており、
ゲストはロビーを通らないと全貌を見ることができないようになっています。
中はこんな感じです。写真を撮るのが下手すぎてすごさが伝わらないのが本当に勿体無い・・・ここはFacebook オフィスのメインキャンパスと呼ばれるところで、ちょっとした街ほどの大きさのキャンパスの中には飲食店やジムなどが立ち並んでいます。
こちらはキャンパス入ってすぐにあったアイス屋さん。非常に美味しかったです。
これは昼食にいただいたバーベキューですね。ちなみに、キャンパスの横に立ち並ぶ飲食店は全てタダです。すごい。
中にはちょっとしたゲームセンターもありました。中にある筐体はゲーム好きの社員の皆さんが自分で買ってくることもあるそうです。
ちょっと日本では見たことのないスケールの大きさと遊び心があるオフィスで、歩いているだけでワクワクしました。夢中になってあまりいい写真が取れなかったのが悔しいです。
お仕事の内容も何となくお聞きしたのですが、若いうちから技術的も面白いことをさせてもらえそうな印象を受けました。いつかこんなところで働けたらいいなあ。そんな感想を抱いた2時間でした。
まだまだ書きたいことがたくさんあるのですが、今回はこれくらいにします。秋休みで3週間使ってしまうのは反省です・・・もうちょっとシュッとまとめられるようにならなければ。 なにはともあれ、また来週!
ロサンゼルス ~ Fall Recess①
先週は中間試験が終わり、Fall Recess(秋休み)でした。1週間丸々使って旅行をしてきたので、今日はそのレポートをしたいと思います。
旅程
今回は、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ボストンの順に3つの都市を回ってきました。アメリカの東海岸、ニュージャージー州にあるプリンストンからロサンゼルスまでは飛行機で6時間。日本国内ではまず考えられないレベルの移動距離に、アメリカの大きさを感じます。 とはいえ、飛行機代は意外と安く、ニュージャージー→ロサンゼルス→サンフランシスコ→ニューヨークの移動が僕の場合は合計で$300くらいで済みました。特にロサンゼルス→サンフランシスコは同じカリフォルニア州内ということもありかかったお金はたったの$50。アラスカ航空に感謝です。
ロサンゼルス
まず最初に訪れたのはロサンゼルス。移動日を除くと2日ほど観光に使える時間があったので、初日は都市部、2日目は海岸沿いを観光しました。
宿
今回泊まったのは空港のすぐ東にあるInglewoodというエリアです。
空港から近いし安全だろうとたかを括っていたのですが、行く直前にGoogleで調べてみるとロサンゼルスで最も危険なエリアの一つとの情報が・・・!ビクビクしながら向かったのを覚えています。
もっとも、周辺の治安はだいぶ改善されているそうで、僕も周囲でそこまで身の危険を感じるようなことはありませんでした。
↑宿の周りはこんな感じです。
Airbnbで借りたところで、1つの部屋に6人分のベッドがあるホステルのようなところでした(写真撮るの忘れた・・・!)ちょっとした時差ボケと疲れもあってすぐ寝てしまったので、そこに不快さはあまり感じなかったですね。
移動手段
バス
Inglewoodは色々な観光地からちょっとだけ離れているので、観光の際は主にバスを使いました。$2弱払えばどこまでも乗っていけるので、かなりお財布に優しかったです。
乗る前に調べたところ、「汚い」「危ない」といった評判を結構Web上で見たのですが、個人的には許容範囲かな・・・?確かに日本のバスよりは汚いですが座っていられないほどではないですし、変な人が乗り込んでくることもありませんでした。
個人的に面白かったのが、降りるときにボタンではなく窓に沿って張ってある紐を引っ張るシステムですかね。
Uber/Lyft
思ったより安全そうだったとはいえ、やはり「危ない!」と言われている地域を夜に闊歩するのは気が引けたため、夜は毎日UberやLyftといったライドシェアサービスで宿の前まで送ってもらっていました。バスと比べたら高いんですけど、割と長い距離を乗せてもらって$10~$20で済むので、まあ許容範囲かな・・・
Lime
今回の旅での僕のお気に入りです。サンフランシスコも含め、西海岸では電動キックスクーターのシェアサービスが非常に流行しています。その1つがこのLimeです。事前にダウンロードしたアプリで、道端に置いてあるLimeスクーターに付いているQRコードをスキャンすると、好きなところまで乗っていけます。
右のハンドルに付いているレバーを押すとアクセルが踏めるのですが、結構スピードが出るのでまっすぐな道を走るのが本当に気持ちよかったです。
終わるときはスクーターを道端に置いてアプリからロックするだけ。$1 + 利用時間 x $0.3 くらい?が請求されます。そこまで安くはないのですが、歩くより断然早いし何より楽しいので、ロサンゼルスのダウンタウンを巡る時は結構使いましたね。
行った場所
リトルトーキョー
ロサンゼルスのダウンタウンには、リトルトーキョーと呼ばれる日本人街があります。
鉄板焼きや和菓子屋などの飲食店から在米日本人博物館?のようなものまであり、最近日本成分に飢えている僕にとってはすごく歩いていて楽しい場所でした。
リトルトーキョーの一角には「小東京交番」という建物があります。
ここでは、ボランティアの日本人・日系人の皆さんが道案内やイベント時の安全対策などを行なっているそうです。
↑中はこんな感じ。僕もここでダウンタウンの観光スポットや、リトルトーキョーの由来などに付いて教えていただきました。応対してくださった方はとても親切で、帰りに柿・リッツ・カップヌードルを頂きました。
まさかアメリカの旅行先で柿をもらうとは・・・宿でナイフを借りてむいて朝ごはんにしました。ごちそうさまでした。
また、近くにあったラーメン屋にも行きました。あっさり目の豚骨醤油ラーメンでしたが、正直日本で出ていても全くおかしくないくらいクオリティが高く、約2ヶ月もラーメンから離れていた自分のラーメン欲を存分に満たしてくれました。(日本で食べるよりちょっと高かったですけどね・・・)
Skid Row
リトルトーキョーの少しだけ南にある"Skid Row"というエリアは全米で最も治安の悪いエリアの一つとして有名です。どのくらい悪いかというと、僕が「Skid Row を見にいってみた」という話をしていたら横にいた警察官の方が "Skid Row!?" といってこちらを振り返るレベルです。
そのレベルで治安の悪い地域というのは日本では絶対にみられないものなので、噂を聞いた時から少しだけみにいってみたいという気持ちがありました。とはいえ尻込みする自分もいたのですが、先ほどの小東京交番で「見にいった方がいい」とのアドバイスを頂き、入ってみることにしました。
僕が歩いたところはこんな感じです。
写真には全て収めきれていないのですが、確かに路上で生活している方々が多く、ゴミ・落書きが多数見られるなど治安の悪い空気は感じました。昼だったこと・ど真ん中を突っ切った訳ではないことから、そこまでやばい場面に遭遇することはなかったのですが、それでもなんだか異様な雰囲気を感じ、僕は中心部に突っ込まずに脇道にそれてしまいました。もっと真ん中にいってみるべきだったのかなあ・・・Skid Row に限った話ではなく、ロサンゼルスでは路上生活者の方々のテントが多数見られ(なんと市議会の目の前にもありました)、大学にいては感じられないアメリカの貧富の差を肌で感じることができました。
ちなみに、外れにはラティーノの方々や香港系の方々が住むコミュニティがあるようで、アメリカにいながら外国のような空気を味わうことができました。
ハリウッド
アメリカに住んでいるいとこが会いに来てくれたので、一緒にハリウッドに行きました。まず行ったのは有名な"HOLLYWOOD"の標識がある山です。
(肌着がちょっとはみ出てて恥ずかしい・・・)。最終的にこの写真を撮れた時は結構嬉しかったのですが、夏のような天気の中乾燥した山をひたすら登るのは運動不足の身には結構きつかったです。ちなみに、馬でこの山を登るのが観光客人気だそうで、登っている途中にはたくさんの馬(に出会うことができました。お金に余裕のある方はチャレンジしてみては?
その後は夕食をとった後、ハリウッドの街に繰り出しました。あのレッドカーペットが敷かれる場所や、
ハリーポッターの主役3人のサインと手形などをみることができ、
芸能に疎い僕でもそれなりに楽しむことができました。
ただ、この場所は楽しいだけではなく、以前僕が騙されたような手口で観光客からお金を毟り取ろうとしている人々が山ほどいました。幸い僕はニューヨークで免疫ができていたので大丈夫でしたが、用心して歩かなければいけないと思います。
また、途中よく苦いような異臭がしたのでその元をいとこにたずねたところ、「これがマリファナの匂いだよ」という解答を頂きました。カリフォルニアでは合法ということは頭では知っていたとはいえ、こんなにカジュアルに吸われていることを実感したのはやはり衝撃でしたね。
海岸エリア
二日目は、UCLAにいる友達と「サンセットをみよう」ということになり、LAで最も有名なリゾートビーチ、サンタモニカに向かいました。
が、天気はまさかの曇り空。LAではかなり珍しいそうで、実際向こう一週間の天気予報は全て快晴でした。運が悪すぎる。
とはいえ、さすがはリゾート地。日曜日だったこともあって、人でごった返していました。
このように小さめの遊園地などもあり、周りの施設をみているのは結構面白かったです。
個人的に気に入ったのは、サンタモニカから歩いて30分ほどのところにあるベニスビーチ。高級感あふれるサンタモニカとはうって変わって、そこかしこに落書きがあったり
際どいビキニが売られていたり
他にも、道端でラップをしている人やタトゥーショップをたくさんみることができます。こういった雰囲気はプリンストンではなかなか感じることはなかったので、非常に面白かったです。手作りの美術品をうっている人もたくさんいたので、歩いているだけで相当楽しめると思います。
UCLA
その後は友達についてUCLAに遊びに行きました。
正直夜遅く、人も少なかったのでキャンパスの雰囲気はそこまでわからなかったのですが、スポーツ用の大きなグラウンドがそこかしこにあるのが印象的でした。
その後ご飯をいただいたのですが、このクオリティが非常に高かったです!僕がプリンストンで使っているDining Hall の二倍はありそうな食堂で、様々なメニューが提供されていました。中でも、写真の下側に映っている卵入りのハンバーガーは美味しかったなあ・・・
聞けば、ここの他にも様々なDining Hallがあり、アジア料理専門のHallがあるなど提供されている料理も場所によって様々だということ。別にプリンストンのDining Hallに不満はないのですが、それを聞くと羨ましく思ってしまいました。
ちょっと書きすぎたので続きはまた来週。