princeton.log

Princeton 大学の Department of Computer Science に一年留学する日本人が、学んだことや感じたことを綴ります。

大学院の授業

f:id:liwii:20200213121704p:plain ブログの合計PVが5,000になりました!色々な方に見ていただけて非常にありがたいです。
一応始めた時の目標は10,000PVだったんですけど、このままのペースだとちょっと厳しそうですね・・・。もっと面白い(「面白そうな」の方が大事ですかね)記事を書けるように頑張ります。
と、いっても今週は全然書くことが思い浮かびませんでした・・・苦し紛れに、今学期の履修と絡めて、大学院の授業の話をしたいと思います。

500番台の授業

プリンストンで履修できる授業が学期ごとにまとまっているのがこの "Course Offerings" のページです。
Course Offerings | Office of the Registrar
ここで見られる授業には、それぞれ3桁の番号がふられています。基本的に誰でもどの授業でも自由に取れるようになっているのですが、この3桁の番号の一番上の桁が、「何年生向けか」ということに対応していて、おおよその難しさの目安になっています。例えば、"COS 326 Functional Programming" という授業があったら、この授業は大体3年生向けくらいのレベルだということがわかりますね。
さて、この授業の一覧の中に、500番台の授業がいくつかあります。これらの授業が大学院生向けの授業になっています。プリンストンでは、大学院向けの授業であってもちゃんと学部生向けの Course Offerings に表示され、条件さえ満たせば学部生も履修して単位を取ることができます。 f:id:liwii:20200213121709p:plain
だいぶプリンストンでの生活にも慣れて余裕も出てきたので、僕は今学期500番台の授業を二つとることにしました。

COS 510 Programming Language

COS 529 Advanced Computer Vision

どちらも先学期に履修していた授業の話題をさらに深めるものなので、今のところすごく楽しいです。宿題があんまり多くなりすぎないといいな・・・
どういう学生が履修しているかというと、やはりほとんどは Master か Ph.D の学生のようです。しかし、どちらの授業にも5人前後の学部生が出席しているような気がします(彼らとは先学期も同じ授業を取っていたので見たことがあります)。学部生でも上のレベルの授業を気軽に取れるのは素直にいいところだと思います。

履修する方法

さて、そんな500番台の授業ですが、普通に履修登録ページから履修しようとするとこんな感じでシステムに弾かれてしまいます。 f:id:liwii:20200213122019p:plain
要するに、学部生が大学院の授業をとるには許可が必要だということです。そしてその許可を得るためには、以下のようなフォームを埋める必要があります。 f:id:liwii:20200213122321j:plain このフォームに自分の名前と履修する授業の名前、履修する理由を書いて、

  • 担当の教授
  • 自分の所属する学科の学生部の人(僕の場合は Department of Computer Science)
  • 自分の所属する学生寮の学生部の人(僕の場合は Wilson College)

のサインをもらうことで、初めて履修が認められるわけです。
参考までに、Department of Computer Science とWilson College の写真です。(全然うまく撮れなかった・・・)

f:id:liwii:20200213122325j:plainf:id:liwii:20200213122328j:plain

この中の誰かが、「この学生ではこの授業についていくのが難しい」と判断した場合、許可が降りないということになります。ですが、学生部の皆さんは教授のサインを見ればすぐにサインをしてくれるような気がします。 また、関連する学部の授業でそれなりの成績を取っていれば、基本的に教授も履修を許可してくれるようです。少々面倒臭いことを除けば、500番台を履修するためのハードルはあってないようなものだと言えます。

事件(おまけ)

さて、通常はこのような流れで500番台の授業を履修登録するわけですが、実は僕が先日履修登録ページから COS 529 を試しに登録してみたところ、なんと普通に登録が完了してしまいました。聞いていた話と違うなあと思いつつも、正直許可をもらうのはちょっと面倒臭かったので、気にせずその日は寝ることにしました。
すると、次の日の朝に学部の方からこんなメールが届きました。 f:id:liwii:20200213142624j:plain 要は一回学部に立ち寄れということです。やっぱりサインがないとダメか、そう思いながら事務の方の部屋に入ると、

「Deng教授が、あなたにサインしてないのにあなたが履修登録してると言ってるわ」
「嘘をつかないで、本当のことを言いなさい」
「あなたサインを偽造したでしょう」
「場合によっては Honor Committee (カンニングの裁判所みたいなところ)にいくわよ」

と、大変な勢いで詰められました。どうやら、僕が虚偽のフォームを提出して履修登録に潜り込んだと思われたようで、いくら「なんか登録したらできた」と説明しても、
「私はこの仕事を10年以上やっているけど、そんなことは見たこと無いわ 」
「システム上そういうことは起こらないようになってるの」

と、全く取り合ってもらえませんでした。確かにサインをもらうのを面倒臭がった僕が悪いのですが、ろくに説明も聞かずに犯罪者のような扱いをされるのはちょっと悲しかったですね・・・
もちろん僕の書いた虚偽のフォームなどというものは見つからないため、最終的に疑いは晴れ、僕は改めてサインを全部もらって、無事に履修登録を完了することができました。皆さんも、必要な手続きはちゃんと踏むようにしましょうね(?)

最近「毎週水曜投稿」という習慣が崩れつつありますが、次回はちゃんと間に合うようにしたいですね。それでは、また来週。